砂漠地帯に自生する薬用植物の栽培研究
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研究代表者 安福規之(工学研究院 建設デザイン部門) |
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■概要 |
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『砂漠地帯に自生する甘草(カンゾウ)を主体とした薬用植物の高品質化と安定供給のための基礎技術』を確立し,その技術を通して砂漠地帯への栽培化を促進し,砂漠化防止に貢献することを目標として取り組んだものです。また,優良な品質の甘草を安定供給するための最適な地盤環境について実験的な検討を加えています。
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■内容
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具体的に取り組んだ研究の内容は以下の3つです。 |
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■研究内容 |
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(その1) |
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1カラム実験により粒状材料が水分を吸い上げる特性を知る |
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(その2)
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カンゾウ生育のための地盤環境の最適化に関する研究 |
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■研究内容
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薬用として需要があり、付加価値の高い薬用植物「甘草(カンゾウ)」を用いて、現在進行しつつある砂漠化を防止し、さらには緑化することが目的である。
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(1)筒栽培によるカンゾウ生育に最適な地盤環境の把握
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(2) 模擬地下水による栽培実験
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(3)モンゴル現地調査 |
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・モンゴルの定点・広域地盤調査により乾燥地の地盤環境を把握した |
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(その3) |
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グリチルリチン高含有カンゾウの選抜技術 |
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■研究内容
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有効成分であるグリチルリチン(GC)を高濃度に含んだカンゾウの育種を目的として、次世代型分析手法である免疫化学的分析手法を駆使した優良品種の選抜・育成を行っている。免疫化学的分析手法(図1)は、多検体同時分析可能な特徴を備えており、簡便・高感度にGCの分析を行うことができる。加えて、高価な機器を必要とせず。有機溶媒などを分析にほとんど必要としないなど環境に優しい手法である。 |
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【研究内容続き】 野生のカンゾウは雑駁で、その中には極めて有用な形質をもつ個体が存在する。我々が、開発した効率的GC高含有個体選抜法を駆使し、通常より約4倍含量が高い個体を見出し、続いて、本個体を組織培養によりクローン増殖するための大量育苗法を開発した(図2)。さらに、本プロジェクトではカルス培養による方法を用いて変異を誘発し、さらに付加価値の増した個体を作り出そうとしている(図3)。 |
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研究課題:砂漠地帯に自生する薬用植物の栽培研究
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