こころの知能指数が感情をコントロールする? ―情動性知能における注意機能の解明と能力測定テストの開発― |
研究代表者:小松佐穂子 (大学院人間環境学研究院) |
■研究の背景 |
一般的な頭の良さを表すものとしてIQ(Intelligence Quotient, 知能指数)がありますが,それ以上に将来の社会的地位など人生における成功に関わると考えられているのが,EI(Emotional Intelligence, こころの知能指数,情動性知能)です。
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■研究の目的 |
本研究は,実験心理学的手法を用いて,EIのメカニズムおよび測定法を研究することを目的としています。
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■質問紙テスト |
質問紙テストは,すでに作成されたEI質問紙(箱田・小松・中村, 2010)を使用しました。この質問紙により,3つのEIが測定されます。
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■能力テスト@ 表情―単語ストループ課題 |
表情は無視して単語の快不快判断(単語の意味がポジティブな意味か,ネガティブな意味か)を行うことで,EIの感情のコントロール力を測定します。コントロール力が高い人は,感情を表している表情を無視する能力が高いため早く判断ができますが,コントロール力が低い人は,表情に引きずられて単語の判断が遅くなると考えられます。
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■能力テストA カラーストループ課題 |
表情を無視して写真の色判断(写真が,赤,青,緑,黄のどれか)を行うことで,EIの感情のコントロール力を測定します。コントロール力が高い人は,表情を無視する能力が高いため早く判断ができますが,低い人は,表情に引きずられて色判断が遅くなると考えられます。
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■質問紙テストと能力テストの測定結果は一致するのか? |
質問紙,能力テストともに,EI(特に感情のコントロール力)を測定しているので,質問紙と能力テストの測定結果は一致すると予想されます。
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研究課題:こころの知能指数が感情をコントロールする?
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