学位論文「教員の行動特性からみた中学校職員室に関する建築計画的研究」の出版
要約 本書は、教員の視点に立った中学校職員室に関する研究である。
九州大学出版会より2012発行 ISBN-10: 4798500720 ISBN-13: 978-4798500720 http://kup.or.jp/booklist/ns/engineering/1072.html
第1章では、学制以降に統合型職員室が定型化された過程を整理した。 第2章では、第二次世界大戦後、建築計画学から教科教室型運営、教科センター方式、および、教科職員室が提案された経緯を整理した。 第3章では、教科教室型運営や教科センター方式の中学校が特別教室型運営に変更され、当初の教科職員室に替わって学年職員室や統合型職員室が設置された要因を明らかにした。 第4章では、教科教室型運営および特別教室型運営の中学校における教員の行動調査や教員空間の使われ方調査などから、教科職員室などの分離型職員室では、教員の生活行為や執務行為が困難になり、移動距離が大きくなることを示した。 第5章では、教員の意見が反映されて、統合型職員室によって教科教室型運営が開始された中学校について述べた。
以上のことから、6章では、中学校においては、統合型職員室が適していると結論付けた。