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 化石は地質時代の生物の体や生活の痕跡が地層中に保存されたものです。体の化石を体化石といいます。体の中で貝殻や骨、きば、歯などかたいところは腐らないので化石になりやすく、筋肉や内臓などやわらかく腐りやすいところは化石になりません。体化石を使って化石になった生物の種類やかたい部分の構造を調べることができます。ある地質時代だけに生きていた生物の化石は、化石をふくむ地層の時代を決めることに役立ちます(示準化石)。ある環境だけにすむ生物の化石からは、地層ができた環境を知ることができます(示相化石)。体化石は、水によって運ばれることがあります。化石が見つかった場所と化石となった生物が生活をしていた場所が同じかどうか良く調べる必要があります。
 巣穴や足あとなど生物の生活の痕跡も化石(生痕化石)です。複雑な形をした生痕化石は、生活をしていた場所で作られて、化石となります。生痕化石から地質時代の生物の習性を知ることもできます。
パネル作成:松隈明彦 九州大学総合研究博物館

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