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 皆さんがよく知っている生物化石は、生きものの遺骸です。遺骸は、どこか別の所から流されたり運ばれたりしてきたのかもしれません。だから、生物化石がとれた場所は、その生きものが生きていた場所であるとは、必ずしも言えません。
 それに対して、生きものの棲んでいた跡や、はいまわった跡が化石になって残っている場合があります。それを生痕(せいこん)化石と言います.生痕化石は、その生きものが住んでいた当時の地形や環境が、どのようなものであったのかを知るヒントになるのです。
 このコーナーでは、そのような生痕化石や、地質調査からわかった、古い日本の海岸線の変化について、みてみましょう。
今の日本列島が出来る少し前のこと。約3200万年前に、今の日本海のもとになる海ができはじめました。この最初にできはじめた海のことを、芦屋海といいます。
芦屋海ができた頃の、東アジアの陸と海の様子

パネル作成:坂井 卓 九州大学大学院理学研究院地球惑星科学部門

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