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 インド亜大陸がアジア大陸に衝突したことで、両方の大陸の間にあったテチス海は消滅してしまいました。衝突の痕跡は、インダス河とプラマプトラ河の源流に沿って分布する大断層に残されています。そこでは衝突が起きた頃の環境の変化がわかる化石や地層がみつかります。
今は陸にあがったテチス海海洋底の放散虫チャート(インダス源流)

約1億年前の放散虫化石の顕微鏡写真(粒径約0.1mm)

北太平洋の深海底から得られた放散虫



衝突の痕跡
陸上にあがったテチス海の枕状溶岩
南チベット、シガツェの西方

ぶつかった圧力でこわれている海洋底由来の岩石

2つの大陸が衝突した証拠
海の底にあったテチス堆積物がのりあがった部分では、海の化石といっしょに、アジア大陸から渡ってきたサイの化石もでてきます。

消滅する直前のテチス海に棲んでいた有孔虫の化石(ネパール、タンセン)

浅い海でつくられた魚卵石赤鉄鉱と巻貝化石
の顕微鏡写真(ネパール、タンセン)

哺乳動物サイ(幼体)のアゴと歯の化石
(インド、パンジャブ)


パネル作成:酒井 治孝*・藤井理恵*・桑原義博
九州大学大学院比較社会文化研究院環境変動部門
*:現所属 京都大学大学院理学研究科地球惑星科学専攻 地質学鉱物学教室


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