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魚が大人になるまで 〜形が変わる〜
卵からふ化したばかりの赤ちゃん魚は「仔魚」と呼ばれます。仔魚は成魚(親)とはちがう形をしています。仔魚が成長すると「稚魚」と呼ばれる子供の魚になります。このとき「変態」して親と同じ形になります。
 仔魚が稚魚になるまでの時間や、生き残る数は環境によってちがいます。よい食物にであえるかどうか、敵に食べられないかどうか、過ごしやすい水温かどうかなどによって決まります。わたしたちは、親や仔魚・稚魚が過ごす環境が魚の成長にどのような影響をあたえるのか、飼育した魚を水槽で産卵させて調べています。
拡大図

透明標本
仔魚や稚魚の筋肉を透明にすると、骨が観察できます。やわらかい骨(軟骨)とかたい骨(硬骨)に染めわけられます。
軟骨を青色に、硬骨を赤色に染めているよ

写真提供
 カタクチイワシ,シロギス,マサバ仔稚魚:『日本産魚類の稚魚期の研究』(九大農水産学第二教室) クエ仔稚魚:Sawada et al., 1999 (Ichthyological Reserch 46) 
 成魚:神奈川県立生命の星 地球博物館(撮影者 カタクチイワシ:江藤幹夫さん,シロギス:檀野清司さん,クエ:浅野勤さん) 受精卵・マサバ成魚:九州大学農学研究院 海洋生物学分野

標本提供
 長崎県総合水産試験場 中田久さん, 九州大学農学研究院 海洋生物学分野
 作成:入路光雄 九州大学大学院 農学研究院 資源生物科学部門

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