ようこそ「九州大学所蔵標本・資料展示I−自然界のなかまたち−」へ

 九州帝国大学に医学部、農学部、工学部が設立されて今年で86年、理学部が設立されて66年になります。この間に行われた研究をつうじて収集された多岐の分野にわたる標本・資料は、総合研究博物館の調査によりますと700万点を超えたものとなっています。これらの標本の中には、今から70年以上前に採集され、現在ではすでに絶滅した植物標本や絶滅の危機にある動物標本、多くの鉱山が閉山したために現在では入手出来なくなった国内各地から採集された鉱物の美晶、東南アジアや日本全国から収集された数百万点の昆虫標本などが含まれています。その質と量において、これらの標本は、国内一級の自然史博物館と肩を並べるものとなっています。九州大学では現在でもこれらの標本を使った研究がすすめられていますが、これらの標本は個々の研究室に保管されているため、これまで各専門分野の研究者以外にはあまり知られることはありませんでした。
 2000年4月に九州大学に総合研究博物館が設立され、九州大学が所蔵する標本・資料を大学での研究・教育だけではなく一般の方にも広く紹介し、自然史系の総合博物館として活用していく道が開かれました。総合研究博物館ができてすでに5年目に入りますが、九州大学総合研究博物館はまだ展示のための建物を持っていないために、九州大学が所蔵する標本・資料を公開するに至っていません。九州大学総合研究博物館が出来て6年目に当たる今年、九州大学が所蔵する標本・資料についていくらかでも紹介できればと、九州大学所蔵標本・資料展を企画いたしました。本展示は九州大学が所蔵する自然史系標本・資料を中心に紹介するもので、これらの標本・資料は私たちと共に自然界をつくる仲間ということで「自然界のなかまたち」という副題を付けさせて頂きました。今回展示されるこれらの仲間たちと接することによって、これらを生み出した自然の不思議さにすこしでも思いをはせて頂ければ幸いです。
 今回の展示は総合研究博物館資料部の各分野の専門の者が集まった公開展示実行委員会を作り、互いに協力することによって実現したものであることを申し添えます。

           九州大学総合研究博物館平成17年度公開展示実行委員会
                     実行委員長 毛利 孝之