理学研究院所蔵岩石標本

1.岩石 画像をクリックすると詳細な図がご覧いただけます。
1. 褶曲した結晶片岩
 50×12×20 cm、理学研究院所蔵岩石標本
 熊本県天草高浜産、池田剛1992年採集。もともと地表付近(例えば海底)の堆積物がプレートの沈み込みによって、地下深部に運ばれると、高温高圧になって結晶片岩になる。そこでは差応力が働いて高温の岩石は飴のように流動する(褶曲)。
2. 普通角閃石はんれい岩
 30×17×15 cm、理学研究院所蔵岩石標本
 福岡市東区志賀島産、池田剛1988年採集。地殻内部でゆっくりと冷えて固まったSiO2に乏しいマグマ。徐冷することでマグマから晶出する鉱物(黒色:普通角閃石、白色:斜長石)は大きく成長している。また、マグマ溜まりは静的で一様なものでなく、結晶分化やマグマの混合を繰り返し、その途中で固化した岩石は、色、粒径など多様なものとなっている。
3. マントル捕獲岩を含むアルカリ玄武岩
 28×22×23 cm、理学研究院所蔵岩石標本
 島根県隠岐島島後産、山下勝行1992年採集。比較的深いところで発生したマグマ(アルカリ玄武岩質マグマ:灰色の地の部分)が、地表に到達する過程で、途中の上部マントルから下部地殻を構成すると考えられるかんらん岩(黄緑色直径数cmの包有物)や輝石岩(黒色直径数cmの包有物)をマグマ中に取り込んでいる。
4. パン皮状のデイサイト
 20×15×13 cm、理学研究院所蔵岩石標本
 長崎県島原市雲仙普賢岳産、杉本健1998年採集。1990-1995年噴火活動時に噴出されたデイサイトマグマ(SiO2 含有量が高く、粘性の高い)の固化したもの。表面が冷却固化した後も、内部のマグマは高温で発泡し体積が増加したため、固化した表面に多角形状の引っ張り割れ目が生じた。焼いたパンの表面に似ることから命名。
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