2. 九州大学の魚類標本

 九州大学の魚類標本
標本点数: 1,450,000点  管理部局: 農学研究院
 九州大学農学部水産学科水産学第二講座の初代教授内田恵太郎博士が、1930年代に朝鮮半島で大規模な魚類調査を行い、朝鮮魚類誌(1939年刊)に記載した淡水魚類約650種の生活史標本、および内田博士が九州大学農学部赴任後に収集した北海道から沖縄にいたる日本各地の魚類標本(内田コレクション)がベースとなっています。内田教授退官後、一門によって九州各地で精力的に継続収集された魚類標本および全国試験研究機関の調査船や各県の水産高校実習船がインド−太平洋の外洋域から採集した膨大な仔稚魚標本も含んでいます。
 内田コレクションの大きな特徴として、卵、孵化仔魚、後期仔魚、稚魚などの魚の初期生活史のシリーズが整っていることがあげられます。また、九州各地の河川や汽水域を中心に収集された標本には多くの希少種、固有種、大陸遺存種(水産実験所所蔵)が含まれています。インド−太平洋の広範な海域から採集された仔稚魚標本には、現在では調査を行うことが困難な、東南アジア各国の排他的経済水域や領海内のものも多く含まれており、貴重な標本となっています。

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