標本は、押し葉だけではありません。

種子や果実は、乾燥あるいは固定液に浸けて(液浸)保存します。

九州大学には、このような種子・果実標本も多いことが特徴のひとつです。

特に、昭和前期に当時の農学部の金平教授らによって採集された南洋群島のタコノキ類の果実標本が充実しています。 タコノキの実は大きく、中には10Kg近いものもあります。彼らは、大きな実は半分に切るなどして、現地で火にあぶって乾燥させてから持ち帰ってきました。まだ未開の現地での行程や、当時の運搬能力を考えれば、大変な作業であったことでしょう。


タコノキの仲間


パネル作成者: 三島美佐子(総合研究博物館)