趣旨

 1996年の東京大学総合研究博物館の創設を皮切りに、総合研究博物館タイプの国立大学博物館が続々と誕生しましたが、2004年度の国立大学の独立行政法人化を迎えて新設が一息つき、メンバーがほぼ出揃った感があります。各博物館は、それぞれの大学の歴史と研究・教育の特徴を踏まえて、独自性に富んだ活動を積極的に始めています。こうした状況のもとで、本展示では次の点にスポットを当てて各大学博物館の特徴を描き出すことを試みています。

◎各博物館の活動全般、具体的には展示公開、収蔵保管、標本・資料の収集、情報化、調査研究、教育(高等教育・社会教育・生涯教育)などの方針と現状、将来の構想がどのようなものであるのでしょうか。

◎各博物館は、どのような施設を有し、それをいかにして獲得してきたのでしょうか。あるいは、これから獲得しようとしているのでしょうか。

◎施設のうち、とくに展示公開・収蔵保管に関わる部分の特長は何でしょうか。

 私たちは本展示で示した内容を比較検討し、他館の優れた所、先進的な所を知ることにより、九州大学総合研究博物館の現状と問題点およびその目指すべき方向を探っていこうと考えています。

                          総合研究博物館館長
                             村江  達士