島根県鹿島町の古浦遺跡では、1956年以降、小片保や金関丈夫らによる発掘調査によって、弥生時代前期から古墳時代にいたる時期の人骨、50体余りが発見された。主に上顎の犬歯を対象とした抜歯風習が盛んで、青銅製品のサビで額が緑色に変色した人骨も4体発見されている。
その特徴には少し地域性も認められるが基本的には土井ケ浜弥生人に類似しており、渡来系弥生人の影響の範囲や拡散ルートを考える上で貴重な存在となっている。