渡来人の源郷を探るため、九州大学を中心とした研究班によって、中国・江南地方の古人骨調査が実施されている。揚子江下流域の同地方は、日本の稲作文化の故郷とも考えられているが、この調査によって、春秋戦国期〜漢代の同地方には、日本の渡来系弥生人に良く似た人々が住んでいた可能性が浮上してきた。
古代中国の住民にはまだまだ未解明の部分が多く、今後の調査の進展が待たれる。
(中橋・1997より)