WORLD LUCANID COLLECTION-STAG BEE BEETLES
クワガタムシは甲虫目、コガネムシ上科、クワガタムシ科に属する虫の総称です。クワガタムシ科はアジア熱帯域を中心に世界各国から約1,000種が知られています。クワガタムシと言えば雄が著しく発達した大アゴを持つことで有名です。雄はこの大アゴを使って雌や餌場を巡って同種の雄と喧嘩をします。大型の種では大アゴの形態に著しい種内変異が見られますが、大アゴの形態が体サイズに伴って連続的に変化するものから不連続な多型が存在するものまで様々な変異のパターンがあります。 また、チビクワガタ属やツノヒョタンクワガタ属のように性的二形(雌雄により形が異なる現象)が全く見られないグループもあります。イッカククワガタ属やマダラクワガタ属のように一見しただけではとてもクワガタムシに見えないような変わったクワガタやツメカクシクワガタ属のように形態が著しく特殊化した好白蟻性のクワガタムシもいます。 九州大学には貴重なタイプ標本を含む世界中のクワガタムシの標本が多数保管されています。ここではその一部を紹介します。 収蔵場所:大学院比較社会文化研究院標本室(六本松地区4号館3階) (比較社会文化研究院生物多様性講座 荒谷邦雄) |
MOLPHOLOGICAL DIVERSITY IN THE LUCANIDAE
大アゴが著しく発達するグループ
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ギラファノコギリクワガタ
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エラフスホソアカクワガタ
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ラミニフェルミヤマクワガタ
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チリクワガタ
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大アゴが発達しないグループ
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著しい体格差
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チビクワガタの仲間
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ツメカクシクワガタの仲間
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巨大なオオヒラタクワガタと極小のマダラクワガタ
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特殊なクワガタムシ達
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クワガタに似た特徴を持つ昆虫
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イッカククワガタ
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マグソクワガタ
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クワガタコガネの仲間
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<著しい種内多型 ENORMOS POLYMORPHISM>
連続的な形態変異
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不連続な大アゴの多型
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ノコギリクワガタ
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ミヤマクワガタ
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ツヤクワガタの仲間
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タウルスヒラクワガタ
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(昆虫写真撮影;落合 香織)