私たちが使った化学物質はその後どうなるのでしょうか?考えたことがありますか?最近安全だと思っていた洗剤や薬が川や海に流れてゆき、そこに棲む生物に影響を与えていることが報告されています。例えば、ノニルフェノールという洗剤の分解物は、オスの魚に卵を作らせる作用があります。また、船の底にカキ等が付かない様に塗られたトリブチルスズという物質は、イボニシという巻き貝のメスをオス化する作用があります。これらの物質はオスとメスの性を混乱させる作用があり、環境ホルモンと呼ばれています。
 現在、環境ホルモンから生物を守るため、世界中の国、大学、研究機関が精力的に研究を進めていますが、そこで日本のメダカが盛んに利用されています

作成者 大嶋雄治 おおしまゆうじ (農学研究院生物機能科学部門)