93. ベスブ石
Vesuvianite Ca
10(Mg, Fe)2Al4(SiO4)5(Si2O7)2(OH)4
産地 埼玉県秩父鉱山/神奈川県箒沢/大分県木浦鉱山


木浦鉱山産ベスブ石

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【解説】

木浦鉱山産ベスブ石は石灰岩の接触変成帯に産した柱状結晶で,褐色ないし黒褐色を呈し,やや緑色を帯びる.大きさは最大柱径1.5cmに達するが,径5mm,長さ2cmが平均的で,小結晶は放射状配列をなす.同鉱山産ベスプ石についての中島(1917)の研究によれば,18種の面が知られているが,このうちa (100),m (110),f (120),c (001),p (111),e (101),i (312),u (201),θ (113)の諸面が認められる.結晶は多くの場合a m p c 面から成る長柱状で,まれにf e i u θ 面が伴い,短柱状となる.