ナノプローブ電子分光型電顕とは?


ナノプローブ電顕
電子線の広がりがほぼ1nm(10-9m)の電顕

電子分光とは?
エネルギーE
0の電子とΔEだけエネルギーを失った電子を分けること。



拡大像における分光の役割
Al金属結晶中の転位(白い線状コントラスト)を示す像。従来の電顕による像(E
0〜E0-ΔEの電子を利用)(左)と電子分光像(E0の電子による像)(右)。電子分光鏡では色収差の影響がないため、より鮮明な像が得られる。



回折図形における分光の役割
従来法による回折図形(左)がΔEを除去した結果(右)鮮明になる。



電子分光による元素分布像
ナノプローブの電子線を走査し、E
0、ΔEN、ΔEC、ΔEOの強度分布により試料中の元素(N, C, O)の二次元的な像コントラストが得られる。



収束回折図形における分光の役割
ナノプローブによる回折図形の従来法(左)とΔEを除去した結果(右)の比較。
新しいナノスケールの結晶構造解析法の開発!



電子分光スペクトルからの情報
ΔEのエネルギーを失った電子強度(縦軸)のΔE(横軸)依存性から電子状態を知ることが可能。




研究課題:ナノプローブ電子分光電子顕微鏡法の新展開
研究組織:工学部・医学部・歯学部・応用力学研究所・総合理工学研究科・理学部
審査部門:理工科学  採択年度:H9-H10  種目:B  代表者:木下 智見(工学研究院 エネルギー量子工学 教授)